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写真が上手くなる方法

「好きな被写体」
に向き合う。

まずは何を撮りたいか考えてみよう。

暗い背景に浮かぶ、オレンジ色の花

設定を覚えることに追われたら、好きな被写体を一つ。
撮る前の準備、構図、撮影後の振り返りを考えます。

寺社巡りが好きなつるたまです。
以前、写真教室で「どうしたらシンプルに、自分が好きな写真を撮れるのか」をお話ししました。
この記事では、その中から設定、被写体との向き合い方、撮影後の振り返りを紹介します。

設定を覚えることに追われて、何を撮りたかったのか分からなくなる。
そんなときは、知識を増やす前に、好きな被写体を一つ決めてみてください。
撮る前の準備、画面の中に何を入れるか、撮った後に何を感じたか。
この順に考えていきます。

撮る前に

01

設定の迷いを
減らす

  1. 撮る前に被写体を決める
  2. 撮るときに設定を確かめる
  3. 撮った後に写りを見返す

この記事で試す設定の例

  1. 絞り優先F値を自分で選ぶモード
  2. F5.6まずは同じ数値で写りを比べる
  3. ISO AUTOISO感度の調整をカメラに任せる

操作方法は機種によって異なります。
F5.6が選べるレンズで試してください。
暗い場所や動くものを撮ったら、ブレていないかも確かめましょう。
万能な設定ではありません。

一枚撮ったら、写りを確かめる。

写真教室では「設定は何にしたらいいですか?」という質問から始まることがよくありました。
絞り、シャッタースピード、露出補正などを一度に理解しようとすると、設定ばかりが気になってしまいます。
まずは、撮りたいものに集中できる準備をしましょう。

練習の出発点として紹介するのは、絞り優先・F5.6・ISO AUTOです。
F5.6に揃えて撮ってみるのは、同じ絞り値でも写り方がどう変わるかをつかむため。
あらゆる場面でこの設定が最適、という意味ではありません。

F5.6を選べるレンズで試し、暗い場所や動く被写体ではシャッタースピードも確認してください。
ISO AUTOにしていても、ブレないことが保証されるわけではありません。
撮影結果を見ながら、被写体や明るさに合わせて設定を変えます。

同じF5.6でも、焦点距離や撮影距離が変われば、背景の入り方やボケ方は変わります。
まずは手持ちのレンズで写り方を比べてみましょう。
絞りを変えたくなったときに、何を変えたいのか考える材料になります。

同じ設定で、写りを覚える

F5.6にそろえる練習は、数値を暗記するためではありません。
「このレンズの、この焦点距離なら、背景はこれくらい写る」という見当をつけるためです。

好きな被写体を繰り返し撮り、使った焦点距離と撮影距離、背景のボケ方を見返してみましょう。
「もう少し背景をはっきり写したい」と思ったら、同じ場所・同じ焦点距離で絞りを変えて比べます。
変えた条件が分かると、次に何を試すか考えやすくなります。

動きを止めたい、あるいは意図的に動きを残したいときは、シャッタースピードを先に考える方法もあります。
必要な速さは被写体の動きなどで変わるため、一つの数値をどの場面にも当てはめず、写りを確認しながら調整します。
準備ができたら、被写体へ意識を戻しましょう。

動きを止めるか、残すかで選ぶ

動いているものを止めたいときや、動きをあえて残したいときは、シャッタースピード優先を試せます。
次の数値は、使い分けの例です。

  1. 動きを止めたい

    設定例は1/500秒、またはそれより速いシャッタースピード。
    まず撮って、止めたい部分がブレていないか確かめます。
    被写体の速さなどによっては、さらに速い設定が必要になることもあります。

  2. 動きを残したい

    設定例は1/30秒。
    動いている部分の写り方と、カメラ自体の揺れによるブレを見比べます。
    1/30秒なら手持ちでもブレない、という意味ではありません。

  3. 手持ちのブレを抑えたい

    1/125秒前後も設定例の一つです。
    使うレンズや構え方によって結果は変わるため、その速さで十分かは撮った写真で確かめます。

撮りながら

02

好きな被写体を、
構図で伝える

神社の建物と周囲を含めて捉えた狐の石像
神社の雰囲気も残したい

カメラを買ったきっかけを思い返してみてください。
旅行なら、どこの、どんなところを撮りたかったのでしょう。
僕はお寺の門構えや瓦、畳や障子越しに見える庭園が好きで撮影しています。
「何がいいと思ったのか」を具体的にすると、写真に残したいものを考えやすくなります。

狐の石像を近くから捉えた写真
狐の表情を見せたい

まずは、撮りたいものを大きく、シンプルに写してみましょう。
ズームレンズなら望遠側で切り取るのも一つの方法です。
その後で広角側も試し、背景に何が入るかを見比べます。
広角は風景や建築だけに使う、と決めつけず、伝えたい範囲に合わせて選びます。

主役の後ろに、何が入るかを見る

暗い背景と橙色の花びら
背景と花びらの違いを見てみよう

撮りたい印象が決まったら、主役の後ろを見てみましょう。
明るい背景を広く入れるか、暗い部分を多く入れるかでも、写真の印象は変わります。
「白なら必ずかわいい」「黒なら必ず高級」という決まりではありません。

花なら、立つ場所やカメラの高さを少し変えて、花の後ろに入る色や明暗を確かめてみます。
花びらの明るい部分と影の位置も見て、残したい印象に近い場所を探します。
まず背景を選び、その場所から撮った写りを確かめる、という練習です。

次は、被写体を引き立てる背景を探します。
白に近い背景で明るく見せたいのか、暗い背景で静かな印象にしたいのか。
撮影前に、どんな印象を残したいか考えてみてください。
背景の色だけで印象が決まるわけではありませんが、立つ位置や背景の入れ方を選ぶ手掛かりになります。

被写体だけを捉えることに慣れたら、その場所が伝わるものを重ねてみます。
主役が「主題」、それを支えるものが「副題」です。
例えば、狐を主題にして神社の風景を重ねる。
人物と背景を一緒に写す記念写真でも、同じように考えられます。

背景も伝えたいのにボケすぎるときは、絞りや焦点距離を見直します。
例えばF8へ絞るのも一つの試し方ですが、それだけで主題と背景の両方にピントが合うとは限りません。
撮影距離やピント位置も含め、写真を見ながら調整してください。

主役の大きさをそろえて、背景を比べる

広角側で写したカンガルーの置物と、周囲に広がる木々
広角側:背景に入る木々の範囲を見る
望遠側で写したカンガルーの置物と、大きくぼけた背景
望遠側:背景の一部が大きく写る

焦点距離と撮影距離の数値は記録されていません。

カンガルーをほぼ同じ大きさに写した2枚でも、背景に入る木の本数が違います。
見るところは、主役の大きさだけでなく、周りに何がどれだけ写るかです。

手持ちのズームレンズでも、広角側と望遠側で試してみましょう。
主役の大きさをそろえるために撮影位置も変える練習です。
広角側では周りのものの入り方、望遠側では背景のどの部分が大きく入るかを見比べます。
焦点距離だけを変えた同条件の実験とは区別してください。

構図を決めて、もう一つの要素が入るのを待つ方法もあります。
神社で拝観する人が訪れるタイミングを待つ、といった具合です。
先に画面を考えておくと、何かが起きてから慌てて構えるのとは違う撮り方ができます。

近景・中景・背景の三つの層で考えるのも、奥行きを整理する方法です。
ただし、三つ入れればよいという決まりではありません。
何を見せ、何を外すか。
見切れやボケも含め、主題が伝わる組み合わせを試してみてください。

手前・主役・奥を分けて考える

手前に緑の葉、中ほどに橙色の花、奥に木の柵がある構図の説明図
構図の説明図(AI生成)。
実写の作例ではありません。

三つの層は、写真の手前から奥までを分けて見る考え方です。
ここでは、花を撮る場面に置き換えてみます。

三つ全部をはっきり写す必要はありません。
手前の葉をぼかしたり、一部だけ入れたりして、主役が見やすいか比べます。
葉が邪魔なら外す、という選び方もできます。

  1. 手前

    手前の緑の葉を、画面の端に少し入れる。

  2. 主役

    橙色の花を主役にする。
    花が葉に隠れていないか確かめる。

  3. 花の後ろにある木の柵を背景にする。

撮った後に

03

撮った写真を、
言葉で振り返る

気に入ったところを言葉にしてみる。

撮った写真には、それぞれ思い入れがあります。
選ぶときは、その気持ちを大切にしつつ、写真を初めて見る人にはどう伝わるかも考えてみてください。
撮ったときの自分だけが知っていることと、写真に写っていることを分けて眺めます。

いいと思った写真を選び、「静けさ」「祈り」など、感じたことを言葉にします。
次に、なぜそう感じたのかを考えます。
写っているもの、明暗、背景の入り方を見返すと、自分が何に魅力を感じたのか整理するきっかけになります。

感じた言葉を、写っているものと結ぶ

暗い背景と橙色の花びら
背景と花びらの違いを見てみよう

表紙の花を見て、例えば「花が目立つ」と感じたら、その理由を写真の中から探します。
橙色の花びらと暗い背景の違い、花が画面の中で占める大きさ、重なる花びらの形。
感じたことを、実際に見える特徴と結びつけてみましょう。

ノートには「花が目立つ。
橙色の花びらが暗い背景から浮かんで見える」のように、感想と理由を一緒に書けます。
これは書き方の例です。
別の印象を持ったら、その理由を自分で探して構いません。
撮影時の設定や向きは、写真だけから決めつけないようにします。

気に入らなかった写真も、すぐに削除する前に振り返ってみましょう。
何が思ったとおりにならなかったのか、次はどう変えてみたいか。
失敗した一枚も、次の撮影で試すことを見つける材料になります。

次の一枚で、
一つ試す。

設定の迷いを減らし、好きな被写体を選び、撮った写真を言葉で振り返る。
最初から全部できなくても構いません。
次の撮影では一つだけ意識して、何を残したかったのか、撮影後にもう一度考えてみてください。

出典・参考情報

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