ThreeFrames exhibition study

余白から、
展示を
考える。

写真を中央へ置けば、展示になるわけではありません。作品の大きさ、目線、壁の角、次の作品まで歩く時間。その関係を、Webの1〜3枚へ翻訳します。

写真そのものの縦横比は変えず、トリミングもしません。大きさ、位置、距離、余白だけで展示の読み順を設計します。掲載画像は実在の展示を示すものではなく、配置を学ぶための生成イラストです。

何を見る?

展示写真を見るときは「おしゃれか」ではなく、壁と作品の関係を分解します。余白は残った場所ではなく、観客が距離を取り、次の作品へ移るための条件です。

壁面の中で一枚の作品が占める大きさ、写真の重心、目線の高さ、上下左右の余白を線で示した展示観察図
01–04まず、一枚と壁の関係を見る。大きさ、重心、目線、間隔を分けて考えます。
同格の二枚と、主役一枚に補助二枚を組み合わせた大小関係、非対称、額装の違いを示す展示観察図
05–08次に、写真同士の関係を見る。同格か、主役と補助かで、距離と額装が変わります。
壁ラベルを写真の横に置き、主役から壁の角を越えて次の作品へ進む視線と観客の動線を示す展示観察図
09–12最後に、読む順序を見る。壁ラベル、角、視線、歩行が次の写真へつながります。
  1. 壁面占有率作品が壁を支配するのか、近づいて見せるのか。
  2. 光学中心額の中心ではなく、写真の重心がどこへ見えるか。
  3. 目線の高さ立位だけでなく、座位や近接閲覧でも読めるか。
  4. 作品間隔比較する近さか、一枚ずつ切り替える遠さか。
  5. 大小関係同格、主役と補助、全体と細部のどれか。
  6. 左右非対称反対側の空白が視線や移動をどこへ導くか。
  7. 上下の余白上と下を同量にせず、見上げ・見下ろしを調整する。
  8. 額とマット作品と壁の境界を強めるか、曖昧にするか。
  9. 壁ラベル写真へ重ねず、どの作品の説明か迷わせない。
  10. 壁の角次の展示室を予告する句読点として使えるか。
  11. 読む順序左からではなく、主役から外側へ読む場合もある。
  12. 観客の移動スクロールを歩行、作品間の空白を移動時間として考える。

Webで試す。

以下は外部作品を使わない構造サンプルです。1〜3枚の構成、主役、余白、PCとスマートフォンの違いを切り替えて確認できます。

01 / ONE
一枚の写真を壁の光学中心に置き、周囲へ広い余白を取った配置例

光学中心

一枚を光学中心へ置き、周囲を大きく空ける。作品が小さいほど、観客を近づける力が生まれます。

向く関係
一枚へ集中
開始占有率
18〜42%
02 / ONE
一枚の写真を壁の左側に置き、右側へ大きな余白を取った配置例

静かな片側

片側へ寄せ、反対側を移動時間として残す。空白の方向が次に進む視線を作ります。

向く関係
孤立・距離
開始占有率
8〜28%
03 / TWO
縦横比の異なる二枚を同じ強さで並べ、中心線を合わせた配置例

同格の二枚

異なる縦横比でも、額の端ではなく光学中心を共有する。同格の比較に向く配置です。

向く関係
比較・連続
読む順
作者が指定
04 / TWO
大きな主写真と小さな補助写真で強弱を付けた二枚の配置例

主役と補助

主役と補助を明確に分ける。補助写真は縮小版ではなく、主役を読み直す別の焦点です。

向く関係
全体と細部
読む順
主役から
05 / THREE
中央の主写真を左右の二枚が支え、中心から外へ読む三枚の配置例

中央から読む三枚

中央を最初の焦点にし、左右を鏡像にせず支えとして置く。中心から外へ読む三枚です。

向く関係
主題と文脈
読む順
中央から外側
06 / THREE
大きな主写真にサイズと距離の異なる二枚を添えた三枚の配置例

主役と反響

大きな主写真の後に、距離とサイズが違う反響を置く。不均等な空白を記憶が戻る時間にします。

向く関係
記憶と反響
読む順
主役から反復

Mobile landscape room

スマホは、横向きで別の展示室へ。

  1. 壁面全体と1〜3枚の距離を見るときは、端末の横表示を推奨します。
  2. 縦向きのままでも本文と操作は利用でき、向きを固定しません。
  3. 主役の大きさ、左右寄せ、次の作品までの距離を写真ごとに設定します。
  4. キャプションは写真直後の壁ラベルとして読み、写真には重ねません。
  5. 縦横比を保ち、写真を画面比率へ合わせて一律にトリミングしません。

もっと、
学ぶ。

以下は今回確認した公式・公的資料です。ThreeFramesは展示写真や固有構図を転載・複製せず、壁、順序、視認性、移動の原理だけを独自のWeb展示へ変換しています。

リンク先では、作品だけでなく壁全体、角、観客の位置、キャプションまで見てください。展示写真から推定した比率は実寸ではなく、すべて視覚的な目安です。

  1. 01

    MoMA:写真を空間的な物体として扱った展示記録

    均一な額装グリッドに収めず、台座、奥行き、非均一な大きさで写真同士を関係づける例を確認できます。

    公式資料へ ↗
  2. 02

    MoMA Archives

    展覧会史、設置写真、記録資料の公式入口。個別展示だけを全体基準にしないための調査起点です。

    公式資料へ ↗
  3. 03

    MoMA:写真による物語的な展示記録

    巨大写真、大小混在、浮遊面、密度差によって、観客の歩行と読む順序を作る展示例です。

    公式資料へ ↗
  4. 04

    MoMA:現代写真展の設置記録

    単作、二つの壁面、連作、壁の角、共有中心線など、1〜3枚へ転用しやすい壁面関係を観察できます。

    公式資料へ ↗
  5. 05

    Smithsonian:Accessible Exhibition Design

    座位・立位の視線、ラベルの位置、近接閲覧、コントラスト、読み順を展示設計の条件として確認できます。

    公式PDFへ ↗
  6. 06

    The Exhibition & Experience Design Handbook

    展示を物の配置ではなく、物語、順序、移動、焦点、展示室の転換として設計するための公開教材です。

    公開教材へ ↗
  7. 07

    展示壁と観客体験の研究

    壁が背景ではなく、視線軸、領域、回遊を作る構造であることを扱うOpen Accessの研究です。

    論文へ ↗
  8. 08

    National Gallery of Art:巨大写真と小作品群の展示記録

    巨大な透過写真の空間と、多数の小作品を置いた隣室との転換から、展示室単位の密度変化を学べます。

    公式資料へ ↗
  9. 09

    Tate Archive:展示設置写真の記録群

    展示室、設置写真、レイアウト資料を調べるための公式アーカイブです。個別写真が閲覧できない記録もあります。

    公式記録へ ↗
  10. 10

    V&A Photography Centre

    7つの展示室にまたがる写真展示の公式入口です。写真、カメラ、書籍の組み合わせと、展示室ごとの役割を確認できます。

    公式資料へ ↗

壁は、写真の間にもある。

プリセットを選んだあと、あなたの写真に合わせて大きさ、光学位置、余白、順序を変えてください。展示はテンプレートではなく、写真同士の関係を決める編集です。

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